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大阪東京キャノンボール(ハーフ中山道) 「出発」編

「荷物が少々大きいので、特大荷物スペースの座席をお願いします。」

私がそう告げると、切符売り場の係員はなぜかほっとした表情を浮かべると、

座席は一人分かどうかを尋ね、新大阪駅から大阪駅までは都区内と同じ扱いだと案内しながら

発券されたきっぷを私に差し出した。

今日は10月2日土曜日、とうとうこの日が来てしまった。

そう、大阪から東京を24時間で走り切るあの馬鹿げた、無謀とも言えるチャレンジ「キャノンボール」に挑む日だ。

ただ、私の前には大きな問題が一つ立ちはだかる。

この調子で綴っていくと、完結までにあと5回は更新をしないといけないほど文章が長くなる。

これは流石に、私がつらい。

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段々と文章のテイストを自然にしていくことを決意した私は、
新幹線ひかり号の座席につくとスマホのケーブルをコンセントに差し込み、twitterを開いた。
「さっき決意表明したのに凄い良いねの数。。。」
コロナもあって長い間表立って挑戦する人が少なかった、だから面白く見えるし普段より興味を持つ人も多いんだ。
応援されることへの感謝と裏返しのプレッシャー、旅のわくわく感が上がる中新幹線はぐんぐん西へと進み、
あっという間に新大阪、すぐ乗り換えてJR大阪駅へは22:25くらいに到着。

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横型輪行袋なので空いていたし3人がけ座席のところにしてもらった

JR大阪駅前の明るいところでサクッと輪行解除して、(でも袋はコンパクトになるように丁寧にたたんだ)
梅田新道の「あの」道路元標へ向かう。

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「あの有名な」道路元標

時刻は22時50分。梅田新道交差点。
サコッシュクリートカバーもクリックポストでポスト投函して、
記念写真、後から使えるように動画も撮影。本当はナレーション込みで撮りたかったけれど結構人の往来があって
恥ずかしいので断念。アフレコをすることに。
そうしていると、あっという間に出発時刻の23時前。

「次の信号が青になったら出発します。」

そう呟くと、いよいよ東京日本橋への24時間片道自転車旅行が始まった。

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絶妙なバランスでサドルの上に立つ元標オブジェ

予想はしていたけれど、終電前の大阪駅付近はタクシー、自転車がとても多い。
乗車待ちのタクシーで1車線ふさがっている場所もあったりで、久々に都会を走る私は超警戒モード。
だんだん余裕が出てきたのは、枚方市に入る手前くらいからでした。

この間の1時間くらいは交通量&信号の多さで平均速度も22kmh程度。
今日はガーミンのオートストップOFF(自分が止まっても計測は続く。グロス平均速度表示)なので、
序盤の平均速度が安定しない時間帯なこともあって速度がガンガン落ちる。焦る。また信号に捕まる。の繰り返し。
車で下見をしたときは昼間で、滋賀や岐阜、愛知まで交通量が落ちなかったので
このままだと山に入る前もあんまり速度、稼げない??と思ったり。

今回のコースを完走するには、554km24時間、休憩込みの平均速度は23.1km/hが必要だ。

あとは枚方手前まで赤信号絶対守らないクロスバイクマンと抜きつ抜かれつのミニレース(競ってない)が開催されていましたが、
「キャノボスタート直後の記憶がこんなのは嫌だなぁ」と思った記憶がばっちり思い出されます笑

何回目かのマクドナルドを通過した後、
枚方を通過し、今回のコースではじめて大きな道路をそれるポイントが迫ってくる。
伏見、宇治川の手前で左折して国道の下に潜り込み、観月橋を通って六地蔵方面に抜ける、いわゆる京都回避ルート。
観月橋手前で通った住宅街は深夜のせいかとても静かで、
アチェンジさえはばかられるような雰囲気に、初めて異質な旅をしていることを実感する。

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京都市街回避ルート、目印のとりまさ

国道1号線に再度合流して京都府を離れ、滋賀県入り口の坂を抜けると
左手に琵琶湖がある滋賀県、大津ゾーンに。
琵琶湖はまぁ夜なので見えない。でも、街の向こうの明かりがない空間に巨大な存在を感じながらペダルを回す。
この辺りから風向きが弱めの向かい風から横風に変化。
信号と交通量が減ったのもあってグロス平均速度が23,24,25と上がって来て、
段々とペースが作られてきているのを確認しながら少し安心。(朝方までの走行速度平均は29km/h)

知らなかったがこの辺り(大津〜米原関ヶ原)は夜間黄色点滅信号が多くなる様子。
大阪周辺とは走りやすさが段違い。土曜夜なのもあってかトラックも少なかったのでした。

今回は中山道を通るため、栗東のあたりで国道8号線にのりかえる。
ここまでありがとう、国道1号線という気持ち。次に見るのは、ゴール地点。

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深夜3時30分、米原駅付近を「近いうちにビワイチも走ってみたいなぁ」と思いながら走っていると、
(米原駅は琵琶湖を走るサイクリスト向けにかなり設備が充実しているそう。)
丁度米原駅を出たばかりのサンライズ出雲号?瀬戸号?がゆっく〜りと加速していくところで、
「おお、お前は東京から西に向かうのか。こっちは東京に行く所だよ」という謎の仲間意識が芽生え、
「おれは今、旅してるぞー!!!」と叫びたいくらいだった。ちょっとだけ若返った気分。

関ヶ原を超える辺りで確か4時過ぎ、
人気のないゾーンで近くの森の中から絶叫?っぽい声、動物??が何度か聞こえてきたり、
全行程の中で一番気温が低かった(13℃)りしてちょっとびくびく冷や冷やしながら走り抜ける。
でも、関ヶ原を抜ければもう岐阜の街明かりが近いはず!

ここからは、曲がり角も増えるし始発の時間に線路も渡ると思っていたけど
想像よりも通過時間が早い。明るくなる前に交通量の少ない大垣の街を走りぬけて、
揖斐川長良川木曽川木曽三川を無事通過。
この辺りでやっと空が明るくなる気配をまとってきた。

ここで一度目の水分補給。500mlポカリスエット。自販機で。
残っていたBCAAドリンクに迷わず継ぎ足し。

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木曽三川、最後は木曽川。名古屋方面から「きない」とおぼえましょう。

イオンモール木曽川から左にそれ名鉄を渡る、出会い頭に右折した東海道本線を途中でまたぎ、野府川沿いからアピタ木曽川の表に出、
メニコンコンタクトレンズ創業の地(とgooglemapに書いてある)の前の変則的な交差点を左折、
あぁ、これでちょっと複雑な曲がり角ゾーンを抜けたぞと思った愛知県一宮市
しばらく走る狭めな県道175号の3つ先の信号に、何やら自転車乗りのようなテールライトが見える朝6時前。
近づけば見覚えのある後ろ姿でそれは、応援にきてくれたEMUチームメイト、がんまさんが待ち受けてくれていた。

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後の伊勢志摩ヒルクライム勝者

朝早いし起きれたらね、位の感じだったからちょっぴり驚いて練習に向かう方向とは多分逆なのにしばらく一緒に走ってもらい、
赤信号ですこしおしゃべり。持ってきたGoProが寒さで使えなくなった愚痴を聞いてもらった後、
またそれぞれの目的地に向かって走り出す。本当にありがとうございます。

元気が出たタイミングで朝日が昇って、
交通量が増えたら嫌だと思っていたポイントを全てパスできたことに驚きながら、あっという間に愛知を通過。
2度目の岐阜県、さっき別れた木曽川と再開を目指して今度は国道19号(木曽高速)の方向に。まだ涼しい。

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五差路?間違えやすいからしっかり覚えた秋田三交差点

涼しいうちに超えたかった内津峠はまだまだ元気な脚をなだめすかして200Wを超えないように一定ペースで踏んで、
県道508→53号の方から登った後に、突き当りを右折して下り始めた国道19号、いわゆる木曽高速に遂に合流。

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53号の突き当り、内津峠もここで終わり

ここまでの走行距離、193km
ここまでの経過時間、7時間35分

今回のコースはこちら
osaka_tokyo_554km - A bike ride in 大阪市港区, 大阪府


※今回の挑戦を撮影して、動画にまとめています。
こちらから見れますので、ぜひご覧ください。
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(今後も機材紹介、ルート考察、次の挑戦などアップします。)
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