大阪東京キャノンボール(ハーフ中山道) 「到着」編
諏訪湖を出発して、いよいよコース上に残す都県は2つ。
以前埼玉に住んでいた私。奥多摩や都民の森方向は好きでよく走りに行ったし、
柳沢峠を超え塩山に気持ちいいダウンヒルをして、また笹子峠を使って帰ってくるというようなルートを好んで走っていた。
だから山梨県に入ると「帰ってきた」感じがとても強くなるし、
この特徴的な、自動販売機が並んだ風景はそれを特に感じさせる。
思わず止まって写真を撮って、水分も補給。
ポカリ500mlを1本継ぎ足し、M缶をその場で飲みながら残った背中のイチゴもっちパンも食べる。
山梨県に入って富士見まではしばらく登り基調+微妙な向かい風だったけど、
その後はしっかり下り坂に入るのがもう分かっていたし、そんなに苦ではなかった。
途中で妻といつか見に来たいねと話していたサントリーの白州蒸溜所で、写真も撮って送ったり。
そしていよいよ甘利山ヒルクライムで何度も訪れた韮崎をこえて、甲府に向かう。
甲府手前のちょっとした坂を登れば後は、市内までまた下り坂。
この甲府市内が最後の道覚えポイントなんだけど、土地勘があるから安心感が違う。
「竜王立体」を左折して県立美術館を通過。駅方向に向かう大きな橋に合流するポイントではす向いの川沿いの道路に入り、
そのまま「青沼通り」に乗れば、だいぶ短い距離でまた甲州街道に帰ってこられる。
日曜日の午後だからバイパスは結構混んでいたけれど、市内を無事通過。
サイクルハンズ甲府東店の前の自販機で水500ml1本をボトルに足して、
これからまだまだ登るしと、ファンタグレープミニを飲み干す。
後半でドライアイも結構辛いから、目薬をさす頻度が増えてきた。。。
(もともと目が乾きやすいのに集中するとまばたきが極端に減るみたいで、すぐに目が赤くなってしまう)
このあとの新笹子トンネルまでの登りが、今日一番長く感じた坂。
特に甲府〜勝沼I.Cまでの道は、広くて見通しが良い道路+強めの向かい風。
あんまり進んでいる感じがしないから、結構心がハードモード。
結局青沼通りの終わりから新笹子トンネルまで50分3倍位のヒルクライムで、時刻は17時30分。
だんだん暗くなってもきて、ライトをMAX、車のタイミングを見計らってトンネルに入る!
約3kmのトンネル通過中、トラックが来なかったのはほんとに幸運だった。
これまでは笹子峠(旧道)しか使ったことが無かったけれど、やっぱり旧道のほうが好きだなぁ。
トンネル終わりで追いつかれたトラックを出口で路肩に寄って抜かせ、
ついでにトンネル抜けましたの生存報告をしてから大月までのダウンヒル。
大月までの向かい風や渋滞を心配したけど、それが無くてかなりほっとして、
同時になんだかお腹が減ってきた。補給食はまだあるけど、、、おにぎりとお味噌汁が食べたい!!
普段ロングライドをするときは後半あんまり固形物を積極的に食べなくなるタイプなので、
これは自分のなかでかなり珍しい。カロリー的にはこの後無補給、ノーコンビニでも走り通せそうだったけど、
心の声に従って「セブンイレブン大月初狩店」で2回目のコンビニストップ、小休止。
ここまで455km、約19時間が経過。グロス平均は24km/h
渋滞やトラブルさえなければ、間に合うはず。
と青のりのお味噌汁が少し冷めるのを待ちながら、そう考えた。
10分でトイレ、おにぎりとお味噌汁休憩を終えて大月を走り去る。
大月インター辺りも特段混んでおらず「小仏トンネル90分渋滞」表示の割には行けるかも?
と思ったら、大垂水峠手前の相模湖沿いで遂に恐れていた渋滞に引っかかる。
緊急事態宣言明けの週末、覚悟はしてたから諦める。まぁ、この辺り道幅も狭いし合流も多いから混みがちだし、しょうがない。
約30分20km/hを切るくらいの走行ペースでのろのろと進んで
最後の登り、大垂水峠に差し掛かる。これを登れば高尾、都心まで一直線だし
自転車仲間のしろたえさんとCBさんが高尾で待っていてくれるとの情報を事前にキャッチしていたから、
短いしKOM獲っちゃうぞ〜!という気持ちで(気持ちです)登って大体200W強。
最後の登りにしては頑張った!今日脚まだ全然行けるなと再確認して高尾まで一気に下る。
高尾までの下りは斜度もある、森の中で風がない、たまたま車が途切れて最高のダウンヒル時間。すっごく気持ちいいし、もう登らないからただただ気分が上がってくる。
下り終わりの信号タイミングで自販機を見つけて、おそらく最後の水分補給になりそうと思いながら、スポーツドリンクにレッドブルを混ぜて、本日初めて意識してカフェインを摂る。都内で眠気が来るのは怖いから、念のためもあったかな。
そしていよいよしろたえさん、CBさんが待っているよというコンビニ前。
見つけた!と思ったけど絶賛車の流れに乗っていて、一旦そのまま通過。
「後ろに付くって言ってくれてたけど、これ信号タイミング合わないと追いつかれないやつでは、、、」
と不安になりかけた所でちょうど前の信号が赤になり私がストップ、追いかけてきてくれたおふたりが合流!
私が出てきたー✨
— しろたえ (@shirota1e) 2021年10月14日
にんにんさん500km走ってきた人とは思えない速さで、追いつくためにめっちゃ踏んだ(笑)
赤信号だけじゃなくて、多分待っててくれた(ゴメンね😂) https://t.co/9MBS3De9h6 pic.twitter.com/99ov8o6xWk
みんなで再開を喜んで、CBさんとはリアルでは初めましてのご挨拶。
ここから10kmほど一緒に走ってもらえることになり、とても嬉しい。
そもそも夜のこんな遅くに駆けつけてくれるなんて、本当にありがたいことです。
この辺りから赤信号ストップがやっぱり多いけど、信号の間はみんなで話せるタイムなので、10kmなんてあっという間。
「最後まで頑張って〜!!」の応援を受けて、ここからは一人で日本橋を目指す。
お二人とも、応援ありがとうございました!!
八王子〜高井戸辺りまでは、交通量と信号はどんどん増えるけど、下り基調でとても足に優しく速度が出しやすい。
523km、22時間5分が経過。
今日はとっても目立つ格好だからか、都内に入ってからは車の避け方がとても自転車フレンドリーに感じて、
「あれ、都内のドライバーってかなり自転車慣れした走りしてくれるな?」と思ったりしながら快適にぐいぐい進む。
もうすぐ新宿!という代々木辺りで突然歩道から「にんにんさん頑張って!最後まで安全に!」と応援を受けて(来てくれたやつはしさん、ありがとうございます)びっくり嬉しくなりながら走り抜ける。
代々木でにんにんさん迎撃!
— やつはし (@yatsuhashi_tp) 2021年10月3日
スピード乗ってたしこれは勝ちましたね pic.twitter.com/M4Vu2Ls6Dr
新宿南口を通過して、御苑横のトンネルを左に回避。そのまま公園横の路地を経由で四ツ谷見附の交差点までするっと到達。
四ツ谷駅で待っていてくれる自転車練習仲間のままさんを交差点越しに目視して、手を振って、信号が青で猛ダッシュ。
半蔵門までの信号は速度に乗ると全て青で通過できる事が多いので、ここは引っかからないように飛ばすパート。
一瞬離れてしまったけれど、皇居の周りの大手門で無事に出会う事が出来た!
あとはもう、一回曲がれば日本橋が待っている。
鉄道の高架をくぐり、東京駅日本橋口を右に見ながら走り抜け、コレド日本橋手前で左折。
ここで遂に視界に日本橋が入る!
疲れなんてもう全然全く感じないから、とにかく踏んで踏んで元標横を走り抜ける。
554km前からずーーーーっと目指してきたその元標をこの目で見て、ガーミンのストップボタンを押しながら、
思わず「ゴール!!!」と声に出して、
そして、右手を上げた。
次のブロックで引き返したタイミングで、押したのがストップボタンじゃなくてラップボタンだった事に気づいて、慌ててストップボタンを押しました。山をTTする時のゴールの癖が出た。笑
わざわざゴールお迎えと撮影に駆けつけてくれたチームメイト達や、最後を一緒に走ってくれたままさん、なんとツイートを見て来てくれた方々まで!が待つ日本橋にゆっくり戻ると、
「おつかれ!ナイスファイト!!!」という掛け声でみんな暖かく出迎えてくれました。
10/2(土)22時57分大阪梅田新道 発
10/3(日)22時33分東京日本橋 着
走行距離 553.95km
獲得標高 4,372m
経過時間 23時間36分10秒
これが、私の中山道甲州街道ルート、
大阪東京キャノンボールの全て。
ここまでずっとお付き合い頂き、読んでくださった方、本当にありがとうございます!!!
もしここから読んでる人がいたら、
2〜4話の準備編の方がこの感想文パートよりもかなり役に立つはずなので、
どうぞそちらも読んでみてください。
もしこのブログが何かの役に立ったり、きっかけになる事があったら私はとても幸せです。皆さんもそれぞれの挑戦、楽しんでいきましょう。
これにて完結
今回のコースはこちら
osaka_tokyo_554km - A bike ride in 大阪市港区, 大阪府
※今回の挑戦を撮影して、動画にまとめています。
こちらから見れますので、ぜひご覧ください。
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(今後も機材紹介、ルート考察、次の挑戦などアップします。)
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